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ロッルーレオンと 時々私 roluleon.exblog.jp

ゴールデンレトリバーのロッキー(2008.9.24お空組に)とルーク(2018.8.27お空組に)と、ロッルー父(20017.7.28お空組に)と、生きてる母とレオン(10才)の記録です。


by ロッルー母

過去の日記 1.

以下は、平成19年(2007年)3月5日の日記です。


過去の日記 ではありますが、
当時の 私の「思い」は、
今も そのまま・・ いえ より強く なっていることを
あらためて 感じましたので 
過去の日記を そのまま書いてみました。


『本を読む子を想う心』

今年お正月明けの仕事始めの日、突然ボスが言った。
「僕、小学校に図書を寄付しようと思うんだ」

えっ?と、私は固まった。

私は、岩波文庫の絵本で育った。
まだまだ、日本が貧しい時である。
私の父に どのような想いがあったのか知らないが、
貧しいながら、 私が読みたいと思う本は、すべて与えてくれた。
誕生日やクリスマスのプレゼントは、 いつも 本・絵本であった。

本に書かれている「言葉」「文字」「挿絵」・・
すべてが私の心の隅々まで染み入った。
本を読むことで、
その書かれている世界を想像し、登場人物に想いを寄せ、
笑い、涙する感情が創られた 気がする。

私には子供が居ない。子育てを経験していない。
今の時代の、親達とその子供達の置かれている 現実は、
たぶん・・・ 私の 想像でしかないだろう。

しかし、一人の大人として、感じること・・・ 
今の子供達が置かれている環境・現実に、心が痛む。

私は、
美しい言葉・美しい文章・美しい絵のある本当の児童図書を、今の子供たちに届けたい。
美しい世界、広がる想像・創造の世界を、心で感じて欲しいと思う。
子供のときに感じた「美しい世界」は、大人になって、きっと「心の支え」となると思っている。

私は、このボスの下で 30年近く仕事をしている。
ボスの考えていること、しようとしていることは、分かっているつもり・・・
哲学者カントだの、ドストエフスキーだの、バルザックだの、幸田露伴だの、東山魁夷だの・・
「僕はこんな本を読んで精神を磨いているんだ」などと、公言明言している人である。

そのボスが言う「子供たちに贈りたい本」とは、
本当の意味の児童図書ではない と思う。

「美しい世界、広がる想像・創造の世界」を 子供たちが感じられるのには、
子供たちが 読める言葉・読める文章 でなければならない。

何日も何日も、ボスと話し合った。
私の本への想いを すべて話した。

ボスは分かってくれた。
そして・・・
「子供のための本・子供が読める本」 を 「子供の心」 に届けようということになった。

そして、私は、東京銀座で 児童図書専門部門のある書店に 相談した。
ボスと私の想いを 伝えた。
専門家として、「子供たちのための本」 を選んで欲しいと・・
その書店の児童図書専門部門の責任者は、私たちの想いに共感してくれ、
その想いを、プロとして 実現してくれた。

この3月19日、全校生徒15人の小学校に、800冊を超える本が届けられることになった。
その小学校とは、ボスの出身校で、山間部の過疎地にある小さな小さな小学校である。


その書店の責任者は、職務ではなくプライベートで、当日東京から来てくれる。
仕事ではなく個人的に、子供たちに対する熱い想いを伝えるために 来てくれるらしい。
子供たちに「本を読む楽しさ」を語ってくれるらしい。

「子供のための本」を愛し、これから未来ある子供たちを 心の底から愛していることが、
心震えるほど伝わって、涙が出るほど、嬉しい・・

とても嬉しい。
 
本を読む子を想う大人たちの熱い心を、 
子供たちが、大人になってからでも良い・・ 感じてくれるなら・・
とても嬉しい。
by ro-lu-leon | 2009-04-25 23:46 | わたし